カンボジア・シェムリアップ滞在記の第2弾です。
この日は前日とは別の現地ツアー(日本語ガイド付き)に参加して、シェムリアップ郊外の遺跡めぐりへ。「東洋のモナリザ」で有名なバンテアイスレイ、山を40分登った先の川の中に遺跡が眠るクバールスピアン、そしてアンコール王朝より古いロリュオス遺跡群を1日でめぐる、なかなか欲張りなコースです。
アンコールワット観光とビザ・乗り継ぎ情報をまとめた①アンコールワット編はこちらからどうぞ。

▶ アンコールワットへ現地ツアーで!朝日鑑賞と1日遺跡めぐり【カンボジア体験記①】
バンテアイスレイ|「東洋のモナリザ」に会いに行く
朝早くホテルを出発して、まずは市内から車で1時間ほどのバンテアイスレイへ。郊外なのにこちらも観光客はけっこう多め。前日のスコールでぬかるんだ土の上を歩きながら、遺跡の中へ入っていきます。
💡 バンテアイスレイってどんな遺跡?
967年建立の、アンコール遺跡群の中でも珍しく王様ではなく王の師(高僧)が建てたヒンドゥー教寺院です。名前は「女の砦」という意味。赤みを帯びた紅色砂岩でできていて、彫りの深い精緻なレリーフはアンコール遺跡随一と評され、「アンコール美術の至宝」とも呼ばれます。いちばんの有名人が、フランスの作家アンドレ・マルローが持ち出そうとして捕まったという逸話まで持つ女神像(デバター)、通称「東洋のモナリザ」。小ぶりな遺跡ですが、彫刻の美しさは別格です。
遺跡全体がほんのり赤く、 彫刻は本当に細かくて、「1000年以上前にこれを彫ったの?」と信じられない気持ちになります。

クバールスピアン|山道40分の先にある「川の中の遺跡」
続いては、この日いちばん楽しみにしていたクバールスピアンへ。旅行を調べているときに初めて知った場所なのですが、なんと川の中に遺跡があるんです!
車を停めたらすぐ横にあるのかな……と思ったら、とんでもない。そこからかなりの山道が始まります。しかも前日の雨で岩場が濡れていて、よく滑る!

40分ほど岩場を登り続けた先で、ようやく川の中に彫刻が現れます。まさに頑張ったご褒美。山の上は空気が澄んでいて、きれいな川や小さな滝にも癒されました。
💡 クバールスピアンってどんな遺跡?
11世紀頃につくられた、川底の岩に直接彫刻が彫られた聖地で、「千本リンガの川」とも呼ばれます。リンガとはヒンドゥー教のシヴァ神を象徴する彫刻のこと。川底にびっしり並ぶ無数のリンガや、ヴィシュヌ神のレリーフの上を、いまも清流がさらさらと流れています。ここはアンコールの都へ流れ込む川の源流にあたり、「聖なる彫刻の上を流れた水が大地を潤し、王国を豊かにする」と信じられていました。雨季明けは水量が多く迫力があり、乾季は水が澄んで彫刻がくっきり見えます。

💡 クバールスピアンに行くなら服装に注意
往復約1時間半の岩場歩きになるので、スニーカー以上の歩ける靴は必須です。雨のあとは岩がよく滑るので特に慎重に。水分も忘れずに持って登ってくださいね。
たくさん歩いた後のごほうびランチ
お昼は観光客向けのレストランへ。オープンエアの席から自然豊かな景色を眺めながら食べられる、気持ちのいいお店でした。
いただいたのはガイドさんおすすめのタジン鍋のような蒸し料理。野菜がたっぷり入っていてヘルシーで、山登りでへとへとの体に沁みる美味しさでした。

ロリュオス遺跡群へ|アンコール王朝「以前」の都
午後は、シェムリアップ市内から南東へ約13kmのロリュオス遺跡群へ。ここはアンコールの都ができる前の時代(9世紀)の都「ハリハラーラヤ」があった場所で、アンコール遺跡の「ご先祖様」にあたる遺跡たちが残っています。
プリア・コー|公園のようにのどかな「聖なる牛」の寺院
まずはプリア・コー。こちらも囲いなどはなく、公園のようなのどかな雰囲気の中にぽつんと建っています。
💡 プリア・コーってどんな遺跡?
879年建立、ロリュオス遺跡群の中で最も古い寺院です。インドラヴァルマン1世が祖先の王たちを祀るために建てたもので、レンガ造りの塔が6基並びます。名前は「聖なる牛」という意味で、その由来は塔の前に鎮座するシヴァ神の乗り物・聖牛ナンディンの像。アンコールワットより250年以上古い、クメール建築の原点のような遺跡です。

バコン|緑と花に彩られたピラミッド寺院
この日の締めくくりはバコン。たくさんの緑と花に囲まれた遺跡で、色味の少ない遺跡が多い中、ここは緑と花の彩りがとても綺麗な場所でした。
💡 バコンってどんな遺跡?
881年建立。プリア・コーと同じインドラヴァルマン1世による、カンボジアで最初の本格的なピラミッド型寺院(寺院山)です。5層の基壇を積み上げて神々の住むメール山(須弥山)を表現するスタイルは、のちのアンコールワットの原型になったといわれています。境内には現役のお寺もあり、僧侶の姿や花々と遺跡が一緒に見られる、どこか生活感のある遺跡です。

ここで2日目のツアーは終了。ホテルで解散です。
夜はトゥクトゥクで街中へ繰り出す
ツアー解散後は、夕食とお土産の物色をしに街中へ。ホテルの前に待機しているトゥクトゥクをチャーターして向かいます。
お店は道端で良さげなところを直感でチョイス。入ってみると日本語メニューありで一安心。……なのですが、カクテルを飲んだらちょっと酔いが回ってしまい、一人旅なのに危なかった……。食後に少し街をぶらぶらしたものの、眠気に勝てず早々にホテルへ帰還しました。

ホテルのマッサージで1日の疲れをリセット
ホテルに戻ると、1階にマッサージの看板を発見。気になったのでお願いしてみました。
この日はクバールスピアンの山道も含めてとにかく歩いたので、肩・背中・脚をリクエスト。
部屋に女性が一人来てくれて、ベッドの上で施術してくれるプランでした。
移動なしで受けられるのが楽ちんで、しっかり疲れを取ってそのまま就寝。最高の流れです。
料金ははっきり覚えていないのですが、日本のマッサージに比べるとかなりお手頃でした。
シェムリアップはホテルのマッサージでも1時間10〜20ドル程度が相場です。
気になったらホテルのフロントで確認してみてくださいね。
まとめ|郊外ツアーは「遺跡の個性の違い」が面白い
赤い彫刻のバンテアイスレイ、山登りの先の川の遺跡クバールスピアン、そしてアンコール以前の素朴なロリュオス遺跡群。同じカンボジアの遺跡でも、時代も雰囲気もまったく違うのがこの郊外コースの面白さでした。アンコールワットだけで帰ってしまうのはもったいないですよ。
次回は③プレアヴィヒア・ベンメリア編。ジープの荷台に乗って、国境の断崖にそびえる「天空の寺院」を目指します。
