カンボジア・シェムリアップ滞在記もいよいよ最終回。
3日目は乗り合いツアーで、タイ国境の断崖にそびえる「天空の寺院」プレアヴィヒアと、密林に眠る巨大遺跡ベンメリアへ。帰国日に訪れた日本人経営の極上スパまで、まとめてレポートします。
①アンコールワット編、②バンテアイスレイ・郊外遺跡編はこちらからどうぞ。
▶ アンコールワットへ現地ツアーで!朝日鑑賞と1日遺跡めぐり【カンボジア体験記①】
▶ バンテアイスレイと川の中の遺跡クバールスピアンへ【カンボジア体験記②】

⚠️ 【重要】プレアヴィヒアは現在、観光できません(2026年時点)
プレアヴィヒア寺院はタイとの国境線上にあり、2025年からのタイ・カンボジア間の国境衝突の影響で、観光は停止されています。外務省もタイ国境付近に渡航中止勧告(レベル3)を出しており、再開時期は未定です。この記事は2017年訪問時の体験記としてお読みください。なお、アンコールワットのあるシェムリアップ市内は国境から300km以上離れており、通常どおり観光できます。渡航前には必ず外務省の海外安全ホームページで最新情報を確認してくださいね。
プレアヴィヒアへ|個人では行きづらい国境の遺跡
プレアヴィヒアも、旅行を調べていて初めて知った遺跡です。シェムリアップから片道3〜4時間、タイ国境の山の上という場所柄、個人で行くにはかなりハードルが高く、乗り合いのツアーバスに参加しました。
途中のトイレ休憩で軽くカルチャーショック
寺院の入り口でトイレ休憩があったのですが、当時のトイレは紙が無く、小さいハンドシャワーで流すスタイル。ちょっと抵抗があり、結局入れませんでした……。今は観光地のトイレ事情もだいぶ改善されているようですが、郊外へ行くならポケットティッシュ持参は必須です。
ジープの荷台に乗って山頂へ!
寺院のある山頂までは自分の車では登れず、麓から4〜5人ずつジープの荷台に乗り換えて、かなり急な坂道をぐんぐん登っていきます。これがもう、ちょっとしたアトラクション。風がびゅんびゅん吹き抜けて爽快でした。
頂上はまさに「天空の寺院」
頂上に着くと、壊れかけた石造りの遺跡が現れます。ここもまた『天空の城ラピュタ』のような世界。そして遺跡の先にある大きな岩の上の撮影スポットからは、カンボジアの大平原がどこまでも見渡せる大絶景! ……なのですが、柵など何もない断崖なので、足がすくみました。
💡 プレアヴィヒアってどんな遺跡?
タイとの国境をなすダンレク山地の、標高約600mの断崖の上に建つヒンドゥー教(シヴァ神)の寺院です。9世紀末から12世紀にかけて歴代の王が増改築を重ねました。参道が約800mも続き、断崖の突端に本殿が建つ立地から「天空の寺院」と呼ばれます。2008年にはアンコールに続くカンボジア2件目の世界遺産に登録されました。一方で領有権をめぐってタイと長年争いが続いてきた場所でもあり、国際司法裁判所が1962年にカンボジア領と認めた後も、たびたび緊張が走っています(この記事冒頭の注意書きのとおり、現在は観光停止中です)。

昼食は日本の味!?なお弁当
昼食は途中のレストランでお弁当をいただきました。開けてみると、おにぎりと唐揚げと卵焼きという、なんだか日本のお弁当みたいなラインナップ。異国の遺跡ツアーの途中に現れる安心の味です。デザートのフルーツだけがしっかり南国感を出していました。

ベンメリア|密林に眠る「東のアンコールワット」
午後はベンメリアへ。ここもまた『ラピュタ』のような世界が広がる遺跡です。壊れた石組みの間から木が生え、崩れた遺跡そのものが美しい景色の一部になっていました。
💡 ベンメリアってどんな遺跡?
アンコールワットとほぼ同じ12世紀頃に、よく似た様式で建てられたことから「東のアンコールワット」とも呼ばれる大寺院です。ただしこちらは長らく密林に放置され、崩れ落ちたまま本格的な修復がされていないのが最大の特徴。ジャングルの中で石塊の山に木々が絡みつく姿は「アンコールワットの完成前の設計図では」という説が語られるほど謎めいていて、廃墟好き・ラピュタ好きにはたまらない遺跡です。木道が整備されていて、崩壊した遺跡を間近に歩いて回れます。

ツアー後はスーパーでお土産まとめ買い
この日のツアーはベンメリアで終了。スーパーに行きたかったので、他のツアー参加者さんと一緒に途中下車しました。カンボジアに来慣れている方が帰りのトゥクトゥクを先にキープしてくださり、帰りの足を確保した状態でゆっくりショッピング。ばらまき用のお菓子などを買い込んで、街中に戻りました。
夕食は『トゥームレイダー』ゆかりのカフェで
夜は、映画『トゥームレイダー』の撮影中にアンジェリーナ・ジョリーが通ったカフェ
ザ・レッド・ピアノ(The Red Piano)へ。
「ここにアンジーが来たのかあ」と映画の内容を思い出しながら、お酒とおつまみをいただきました。そして疲労困憊の体にまたカクテルを入れてしまい、ほろ酔いでホテルへ帰還……。

まさかのシャワー中に停電
ホテルに戻ってシャワーを浴びていたら、突然の停電! 真っ暗なバスルームでかなりびっくりしました。「年季の入ったホテルだなあ」とは思っていたけど、まさかの展開(笑)。しばらくしたら電気は復旧したので、ブレーカーが落ちただけで済んでよかったです。カンボジアでは停電は珍しくないそうなので、スマホのライトをすぐ使える場所に置いておくと安心ですよ。
帰国日の朝は日本人経営のスパ「スパクメール」へ
最終日は帰国日ですが、フライトまでの午前中に、日本のテレビでも紹介されていた日本人経営のスパ「スパクメール(SPA KHMER)」へ。事前にネットで予約しておくと、ホテルまで送迎付きでお店まで連れて行ってもらえます。

店内では日本語でアンケートやカウンセリングがあり、施設も清潔そのもの。マッサージをしてくれるのは現地の方なので日本語は少しだけですが、施術に必要な言葉はきちんと通じるのでまったく問題ありません。
そして何より、技術がとにかく丁寧。海外のスパは正直「雑だな」と感じることも多いのですが、ここは日本でトップクラスのお店に通っているような丁寧さでした。しっかり教育が行き届いているのが伝わってきて、「ここに来るためだけでもまたカンボジアに来たい」と思ってしまったほど。旅の締めくくりに全力でおすすめします。
💡 スパクメールは今も営業中です(2026年時点)
スパクメールは2023年4月に移転リニューアルし、現在はシェムリアップ中心部から車で8分ほどの、緑に囲まれた一軒家スパとして営業しています。カンボジアの伝統ハーブを使ったスチームサウナ「チュポン」と組み合わせたメニューが名物。
予約は公式サイト(日本語)からできます。

最後は空港で「彩雲」のお見送り
スパで極上の仕上げをしてもらい、空港へ。搭乗前にふと空を見上げると、雲が虹色にきらめく「彩雲」が出ていました。彩雲は昔から縁起のいい空模様といわれているそうで、最後の最後まで楽しませてくれるカンボジアなのでした。

まとめ|遺跡好き・ラピュタ好きなら郊外まで足を延ばして
3日間で、アンコールワットから国境の天空寺院まで、個性の違う遺跡をたっぷり味わい尽くしたカンボジア旅。特にプレアヴィヒアとベンメリアは「わざわざ行った甲斐があった」と心から思える場所でした(プレアヴィヒアの観光再開を祈るばかりです)。現地ツアーを組み合わせれば一人旅でも安心して回れるので、遺跡好き・ラピュタ好きの方はぜひ郊外まで足を延ばしてみてください。
