今回は、ずっと行きたかったペルーのマチュピチュを訪ねた体験記です。
利用したのはHISの添乗員付きツアー(6日間)。クスコを少しだけ観光する以外は、とにかくマチュピチュにフォーカスした行程で、日本からの長距離移動を含めてぎゅっと詰め込んだ弾丸プランでした。訪れたのは2018年10月ですが、この記事では2026年時点の最新情報もあわせて紹介します。まずは①準備・移動・クスコ編として、出発前の準備からアメリカ乗り継ぎのハプニング、クスコ観光、マチュピチュ村到着までをレポートします。

出発前の準備|ESTA・お金・服装
ビザ(ESTA)|アメリカは「乗り継ぎだけ」でも必要です
今回のルートはアメリカ経由。ロサンゼルスで乗り換えるだけなのですが、それでもアメリカの電子渡航認証「ESTA(エスタ)」の取得が必要で、事前にオンラインで申請しておきました。ペルー自体は、日本のパスポートなら観光目的の短期滞在はビザ不要です。
ESTA公式サイトはこちらから👉 米国大使館と領事館サイト
💡 ESTAは2025年9月30日から40ドルに値上げされました
私が行った当時とはESTAの料金が変わっていて、2025年9月30日から申請料が21ドル→40ドルに大幅値上げされました。今後も毎年物価に合わせて調整される予定です。有効期間は2年(またはパスポートの期限まで)。アメリカで飛行機を乗り換えるだけでも必須なので、南米ツアーに申し込んだら早めに公式サイトから申請しておきましょう。公式そっくりの代行サイト(手数料が上乗せされる)も多いので、必ず米国政府の公式サイトから申請するのがおすすめです。
通貨|アメリカドルを日本で準備
お金はアメリカドルを日本で両替して持っていきました。ペルーの通貨はソルですが、観光地ではドルが使える場面も多く、ツアーで回るぶんにはこれで困りませんでした。
服装|マチュピチュ観光は「軽登山」の装備で正解でした
行程のほとんどがマチュピチュだったので、服装は登山用の装備で固めました。
- トレッキング用の上着(ゴアテックス)
- 長袖シャツ+登山用キュロット+タイツ
- 登山靴
- 帽子
現地では雨も降り、肌寒かったので、これでちょうどよかったです。マチュピチュは山岳地帯で天気が変わりやすいので、雨具を兼ねた上着があると安心です。
いざ出発|アメリカン航空でロサンゼルス経由リマへ
ツアーは30人ほどの団体。一人参加が多く、ほかはご夫婦や親子での2人参加でした。一人参加は女性が多く、年齢層は高め。70代の方も何人もいらっしゃって、「マチュピチュは憧れの地なんだな」と実感するメンバー構成でした。私のような一人参加でもまったく浮かない雰囲気です。
飛行機はアメリカン航空でロサンゼルスへ、乗り換えてリマへという王道ルートです。
ロサンゼルスで乗り継ぎ|「乗り継ぎなのに入国」に戸惑う
実はアメリカに降り立つのはこれが初めて。入国審査のやり方がわからず、前の人についていく感じでしたが、たまたま人が多かったおかげで流れに乗って無事通過できました。
戸惑ったのが、乗り継ぎなのに一度アメリカに「入国」すること。それまでの海外旅行では乗り継ぎなら荷物は目的地まで自動で運ばれていたのに、ここではいったんトランクを受け取り、自分で持ってリマ行きのチェックインをし直す流れでした(記憶が少し曖昧ですが、そんな流れだったはず……)。
💡 アメリカ経由の南米旅行は「乗り継ぎでも入国扱い」が基本
アメリカの空港には、他の国によくある「国際線乗り継ぎ専用エリア」が基本的にありません。そのため乗り継ぎでも必ず入国審査を受け、預けた荷物をいったん受け取って預け直すのが標準的な流れです(航空会社や空港により荷物の扱いは異なる場合があります)。これがESTAが必要な理由でもあります。乗り継ぎ時間には余裕のあるスケジュールを選びましょう。
まさかのハプニング|ツアー参加者が別室送りに
さらにここでハプニングが。同じツアーの参加者の方が、入国審査で別室に連れて行かれてしまったのです。あとでわかったのですが、原因はブラックリストに載っていた人物と同姓同名だったからとのこと。人違いだと証明できて無事解放され、乗り継ぎにも間に合いました。
ただこの間、添乗員さんはその方の対応につきっきり。残りのメンバーは自分たちだけで乗り継ぎに向かうことになりました。幸い、ツアー参加者に英語が堪能な方がいて先導してくださり、事なきを得ましたが……「安心の添乗員付きの旅」のはずが、かなり運に左右される幕開けになりました(笑)。
深夜2時にリマ到着|睡眠時間はほぼゼロ
リマの空港に着いたのは深夜2時前。ホテルにチェックインして、翌日の説明を聞いて部屋に入ったらもう朝3時過ぎ。そして翌朝の出発は7時……。ほとんど眠れないままペルー2日目が始まります。弾丸ツアーの洗礼です。
リマからクスコへ|「高度順応」を考え抜いたルート
朝、再び空港へ戻り、国内線でクスコへ。フライトは1時間かかりません。
ここでツアーの行程の秘密をひとつ。リマ→クスコ→マチュピチュの順に巡るのは、高山病対策なのだそうです。
💡 標高の低い順に慣らしていくのが高山病対策のセオリー
標高は、リマがほぼ海抜0m、クスコが約3,400m、マチュピチュ村が約2,000mです。海沿いのリマから一気に富士山級のクスコへ上がり、標高が中間のマチュピチュに泊まることで、体を慣らしながら高山病を防ぐ(和らげる)行程になっています。クスコに着いたら「走ってはいけません」と注意されるほど空気が薄いので、深呼吸しながらゆっくり歩くのが鉄則です。水分をこまめにとるのも効果的ですよ。
クスコ空港で「マチュピチュ1泊分」の荷物だけ仕分け
クスコで荷物を受け取ったら、マチュピチュで宿泊する分の荷物だけを小さいバッグに分けます(リマのホテルで仕分けは済ませてありました)。この日はクスコには泊まらず、観光後そのままマチュピチュ村へ向かうのですが、大きなトランクはマチュピチュ村へ持って行けないからです。
💡 なぜマチュピチュ村にトランクを持ち込めないの?
理由はシンプルで、マチュピチュ村には車道が通じておらず、列車でしか入れないから。そしてその列車の持ち込み手荷物が「1人1個・5kg程度・3辺合計157cm以内」までと制限されているのです(ペルーレイルの規定)。大きなスーツケースはそもそも列車に持ち込めない前提なんですね。村の中も坂と階段だらけなので、仮に持ち込めても大変です。ツアーでは大きな荷物はバスやクスコのホテルに預けて、1泊分だけを背負って行くのが定番スタイルです。
クスコ観光|インカ帝国の都をコンパクトに巡る
クスコはかつてのインカ帝国の首都。街全体が世界遺産です。今回はマチュピチュ特化ツアーなので、観光は要点を押さえてコンパクトに回りました。
アルマス広場
クスコの中心にある美しい広場で、大聖堂と教会に囲まれています。昼食もこの広場周辺でいただきました。標高3,400mの空の青さと、スペイン風の街並みのコントラストが印象的です。
サントドミンゴ教会(コリカンチャ)
インカ帝国時代の太陽の神殿「コリカンチャ」の土台の上に、スペイン人が教会を建てたという、クスコの歴史をそのまま体現する建物。カミソリの刃1枚通さないと言われるインカの精緻な石組みを間近に見られます。

12角の石
石畳の路地の壁にはめ込まれた、12もの角を持つ石。複雑な形の石同士がぴったり組み合わされたインカの石工技術の代表選手です。人だかりができているのですぐわかります(笑)。

そのあと30分ほどの自由行動があり、お土産物色と、どうしてもスタバに行きたくて小走り(ビビって早歩き程度・・・)してしまいました。幸いこの小走り程度では息切れはしませんでした。
これでクスコ観光は終了。夕方に向けて移動再開です。
オリャンタイタンボ駅から夜の列車でマチュピチュ村へ
17時ごろクスコを出発し、バスでオリャンタイタンボ駅へ。18時半ごろ到着し、トランクはバスに預けて、1泊分の荷物だけ持って19時半ごろ出発の列車を待ちます。
列車での移動は観光の目玉でもありますが、そもそもマチュピチュ村へは自家用車や観光バスが乗り入れできないため、ほとんどの観光客にとって列車が事実上の唯一のアクセス手段。このあたりの「遺跡への行き方」の詳細は、②遺跡編でまとめて紹介しますね。
観光列車のティータイム
席に着くとドリンク(紅茶かコーヒー)とビスケット、チョコレートのサービスが。窓枠が広く天井の一部まで窓になっている展望列車なのですが……夜なので外は真っ暗で何も見えません(笑)。車窓の絶景は帰りのお楽しみです。21時過ぎ、マチュピチュ村に到着しました。

ほぼ夜食の夕ごはん|ペルー料理は日本人の口に合う!
21時半ごろ、村のレストランでようやく夕食。スープ、ご飯とポテトに野菜と肉を炒めたもののワンプレート、デザートというメニューでした。もはや夜食の時間帯ですが、ペルーのご飯は日本人の口に本当に合っていて、とても美味しいんです。お米を普通に食べる国というのも親近感がわきます。

マチュピチュ村のホテルへ|まさかのドライヤー事件
夕食後は徒歩でホテルへ。ツアーはマチュピチュ村の中の2カ所のホテルに分かれての宿泊でした。
部屋に入って備品やお湯の出方を確認してお風呂へ。さて髪を乾かそうとドライヤーを手に取ると……動かない。よく見るとコードが切れていました……。フロントに行っても「予備はない」とのことで、この日は乾かせないまま就寝することに。
この経験があってから、グレード控えめのホテルに泊まるときは、海外対応の小型ドライヤーを持参するのが私のルールになりました。
さらに追い打ちをかけるように、この夜は村のお祭りだったのか大きな音が鳴り響き続け、どこでも寝られるのが特技の私でも、なかなか寝つけない夜になったのでした。
①準備・移動編のまとめ
マチュピチュはやっぱり遠かった! でも、ここまでの移動で学んだことはたくさんあります。
- アメリカ乗り継ぎでもESTAは必須(2025年9月末から40ドルに値上げ)
- アメリカは乗り継ぎでも入国扱い。荷物の受け取り直しがあるので乗り継ぎ時間に余裕を
- リマ→クスコ→マチュピチュの順番は高山病対策。クスコでは走らない!
- マチュピチュ村へは大きなトランクを持ち込めない(列車の荷物制限)。1泊分のサブバッグ必須
- グレード控えめのホテルには海外対応の小型ドライヤーがあると安心
続きは「②マチュピチュ遺跡編」で
次回はいよいよ本編。早朝の無人のマチュピチュ村散歩から、念願のマチュピチュ遺跡、遺跡内の見どころ解説、午後のインティプンク(太陽の門)トレッキングまで、丸1日たっぷりお届けします。2024年から大きく変わった入場チケット制度(サーキット制)についても詳しく紹介しますね。
- 👉 【②マチュピチュ遺跡編】:朝の村散歩/遺跡の見どころ解説/TINKUYビュッフェ/インティプンクへ
